詩の本の思潮社

ホーム新刊情報月別リスト > アーカイブ
新刊情報

洞口英夫『流星は魂の白い涙』


魂の在処を求めて


反物質の私を探して街にでる
どこかでなくした私の半分が
歩いているのではないかと
街にでる
(「街にでる」)

いまここにいるのは、はたして本当の自分なのだろうか。もう一人の自分がどこか別の世界にいるのではないか――。長き沈黙から甦った詩人が、自らの魂の在処を求めてさまざまな時空を漂う。

本体2200円+税
四六判上製・114頁
ISBN978-4-7837-3695-0
2020年4月刊

本のご購入はこちらから



 

たかとう匡子『耳凪ぎ目凪ぎ』


めぐりつづける記憶と現在


さりさりさりとかすかな音
剝がれる闇
その音のうえに手をかざしている
めぐりめぐっていつのまにかその手が風化する
(「定点幻想」)

くぐりぬけた体験から、今ここに摑みだすもの。しなやかな練達の筆法で闇の深みに降りていく、11年ぶりの新詩集。装幀=井原靖章、切り絵=井原由美子

本体2500円+税
A5判上製・120頁
ISBN978-4-7837-3675-2
2020年4月刊

本のご購入はこちらから



 

福田恒昭『よるのくに』


気鋭詩人の門出


死ぬことに決めた当日の朝
すがすがしい朝です。
わけが分からないながらもいい人生でした。
腹八分目といいますから、欲張らずに逝くことにします。
(「さいごの日記」)

「よるのくに」とはどのような場所なのか。気鋭の詩人が擬物語風に描く奇妙なパラレルワールドへ読者をいざなう。

本体2000円+税
四六判並製・96頁
ISBN978-4-7837-3665-3
2020年4月刊

本のご購入はこちらから