池井昌樹『未知』
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ひたすらに
ひたすらに
わたしたち
妖精ぐらししています
(「薄羽蜉蝣」)
本体2800円+税
A5判変型上製・158頁
ISBN978-4-7837-3600-4
2018年3月刊
わたしたち
妖精ぐらししています
(「薄羽蜉蝣」)
本体2800円+税
A5判変型上製・158頁
ISBN978-4-7837-3600-4
2018年3月刊
死んでいることを忘れるな
機長の声が響きわたって
飛行機が落ちると
神の子たちは神の家々へ散ってゆき
僕はアジュモニの家へ飛んでいった
(「アジュモニの家」)
本体2400円+税
A5判変型並製・96頁
ISBN978-4-7837-3601-1
2018年3月刊
饒舌の高みで蟇の眼が
空の裂け目に貼りついている
透明な陽盛りに四散した声は毀れ
迷走する蒼ざめた神話が
三月の空洞を鎖す
(「雲雀」)
本体2400円+税
A5判上製・126頁
ISBN978-4-7837-3599-1
2018年2月刊
「「強いられる」と「奪回する」が自然に折り合いをつけるのを拒むように、どこまでも「遡行する」のパラフレーズを少しずつずらしながら、「未知への不安」にむかって複数化する〈わたし〉を生みだしている。……変化する時代の局面への関心を失わずに仕事をしてきたことでも抜きんでている北川透の、その詩と詩論のどちらにとっても要となるものをあらたに見せられた気がする」(福間健二・月報より)
「ここまで論理を追い詰めても、何ら六〇年代に開放感をもたらす詩的現実の常態が見つからないのだとしたら、詩の転生の可能性はどこにあるのか。少なくとも、遅れの意識にある著者自身においては、心情的ラジカリズムの表現形式を避けながら、河の源流にさかのぼってゆくそれ自体、いわば宿命(それ自体を生きること)の形式に自らを捧げるほかないのではないだろうか」(岸田将幸・月報より)
50年代から60年代にかけて、戦後的な社会の枠組み、党派的な文化への拠り所が失われ、言語そのものに依拠する〈ことばが語る時代〉が始まる。前時代からの継続を暴力的に切断した「凶区」などの言語の断層、急勾配、崩落の現場に、詩の危機と転生を読みとる巻頭論考のほか、飯島耕一、大岡信、入沢康夫ら、戦後詩から離陸する詩人たちと、鈴木志郎康、天沢退二郎、吉増剛造、佐々木幹郎ら、六〇年代とそれ以降の詩を担った詩人たちについての論が激しく踵を接する。月報=福間健二、岸田将幸、渡辺武信、天沢退二郎。装幀=間村俊一
本体5000円+税
四六判上製・562頁
ISBN978-4-7837-2373-8
2018年2月刊