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大島邦行『逆走する時間』


詩の言葉とは


饒舌の高みで蟇の眼が
空の裂け目に貼りついている
透明な陽盛りに四散した声は毀れ
迷走する蒼ざめた神話が
三月の空洞を鎖す
(「雲雀」)


「あの地震・津波さらに原発事故は私のなかに大きな空洞を残しました。その空洞を残したままの現在でありますが、それは紛れもない私の事実であります」(あとがき)。未曾有の震災に言葉を奪われるほどの衝撃を受けた詩人は、自らの詩の言葉を見つめなおし、詩人としてのアイデンティティをあらためて確立する。9年ぶりの最新詩集。 装画=清水明

本体2400円+税
A5判上製・126頁
ISBN978-4-7837-3599-1
2018年2月刊

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