現代詩文庫『田野倉康一詩集』

まるごとの生に
まるごとの生に
東海道新幹線
下りひかり123号新大阪行
乗り継げば西方へ
氷雨ふる吉野へ
復命すべき何ものもなく
夜半には
来るべき記号へと自らを解く
(「流記」)
解説=城戸朱理、長野まゆみ、吉田文憲、杉本真維子
本体1,300円+税
四六判並製・160頁
ISBN978-4-7837-1007-3
2016年8月刊
東海道新幹線
下りひかり123号新大阪行
乗り継げば西方へ
氷雨ふる吉野へ
復命すべき何ものもなく
夜半には
来るべき記号へと自らを解く
(「流記」)
本体1,300円+税
四六判並製・160頁
ISBN978-4-7837-1007-3
2016年8月刊
すたすたすた
だったよなあSよ
たんたんたん
だったよなあAよ
Hはぺったぺったで
Jはどんどんどんだったろうか。
(「雨言葉」)
本体1,300円+税
四六判並製・160頁
ISBN978-4-7837-1005-9
2016年7月刊
おまえはふりむくな
ぼくが騒々しい連中をみているから
黙つて眠れ
夕やけのようなぼくの背中よ
(「詩」)
本体1,300円+税
四六判並製・160頁
ISBN978-4-7837-1004-2
2016年7月刊
ひとつの一生にはひとつの物語がありさまざまな記憶の体積がある ついには死の訪れとともにすべて消えてしまう
(「記憶の中の彼女」)
前詩集『幻の犬』から2年、生と死、記憶と現在、夢とうつつを往還しながら描かれる17の物語。
本体2,200円+税
A5判上製・92頁
ISBN978-4-7837-3532-8
2016年7月刊
美しすぎる否定は生きてゐることの嫌悪を戦慄かせる
目的を演じてゆく、いや、演じることが目的の行為に詩が宿れば……
(「想像は私のフィギュールに意匠の傷をつける」)
本体1,500円+税
オンデマンド版(ペーパーバック)・116頁
ISBN978-4-7837-3529-8
2016年7月刊