詩の本の思潮社

ホーム新刊情報 > 現代詩文庫『田野倉康一詩集』
新刊情報

現代詩文庫『田野倉康一詩集』


まるごとの生に


東海道新幹線
下りひかり123号新大阪行
乗り継げば西方へ
氷雨ふる吉野へ
復命すべき何ものもなく
夜半には
来るべき記号へと自らを解く
(「流記」)


「この詩人が杉並区の図書館で30年以上じっと働き続けている事を知ると本詩集の凄みは一層増すだろう!」(小林正人)。共有されるべき何事かをもたず、なおも詩はどのように書かれうるのか。神話から現在までを重層化し、歴史といまを同時に生きぬこうとする、現代詩の果敢な実践。
解説=城戸朱理、長野まゆみ、吉田文憲、杉本真維子

本体1,300円+税
四六判並製・160頁
ISBN978-4-7837-1007-3
2016年8月刊

本のご購入はこちらから