河津聖恵『パルレシア――震災以後、詩とは何か』

詩を諦めない
詩を諦めない
震災以後の詩とは、「パルレシア」の意志としての詩であると私は思う。それは震災と原発事故によって、人間としての権利を剝奪されたことを嘆き訴える声々と、遙かに共鳴しあわずにはいられない
(「「パルレシア……」または命がけの比喩という行為」)
本体2,400円+税
四六判上製・206頁
ISBN978-4-7837-3800-8
2015年12月刊
震災以後の詩とは、「パルレシア」の意志としての詩であると私は思う。それは震災と原発事故によって、人間としての権利を剝奪されたことを嘆き訴える声々と、遙かに共鳴しあわずにはいられない
(「「パルレシア……」または命がけの比喩という行為」)
本体2,400円+税
四六判上製・206頁
ISBN978-4-7837-3800-8
2015年12月刊
観覧車だけしかないような
灰色の街
うしなわれた歌たちが
僕と君の影を静かに見送っている
(「二十一世紀に滅びなく恋愛は通過してゆく」)
近代詩も戦後詩も、すべてぶち込んで、松本秀文鍋で詩が煮えたぎる。パロディや引用という概念を蹴飛ばして、破格のスケールで立ち上がる、『白紙の街の歌』以来、7年ぶりの新詩集。A4判200頁。装幀=中島浩
本体3000円+税
オンデマンド版(ペーパーバック)・200頁
ISBN978-4-7837-3514-4
2015年11月刊
わたしのゆるぎない転身を、ひとつの幕を、あなたに
わたしの知るすべての時を生き抜こうと疾駆する
そのまなざしの先へ春がめぐるたび届けにゆく
(「春の錬成」)
本体2,800円+税
菊判変型上製・158頁
ISBN978-4-7837-3495-6
2015年11月刊
言葉、言葉、言葉。
(シェイクスピア『ハムレット』第二幕・第二場、野島秀勝訳)
言葉にならなかった何かを言おうとして、
(アストゥリアス『グアテマラ伝説集』春嵐の妖術師たち 3、牛島信明訳)
言葉、言葉と思っている彼の前に、バスが止まった。
(リチャード・マシスン『狂った部屋』小鷹信光訳)
(「YOU TAKE MY BREATH AWAY。」)
著者のライフワークとも言うべき引用詩の、この10年の展開を集成。詩とは何かという根源的な問いかけが、引用の隙間から吹き上げる。上下巻同時刊行。装幀=中島浩
本体2800円+税
オンデマンド版(ペーパーバック)・232頁
ISBN978-4-7837-3511-3
2015年11月刊
「物分かりのいい子ね」とドリーンがニヤリとしたとき、誰かがドアを叩く音がした。
(シルヴィア・プラス『ベル・ジャー』1、青柳祐美子訳)
「どうぞ!」とドニヤ・カルロータはケイトに言った。
(D・H・ロレンス『翼ある蛇』上・10、宮西豊逸訳)
あのときもチャーリイ・クラスナーと灰色の明け方に押しかけたのだった。
(ジャック・ケルアック『地下街の人びと』真崎義博訳)
(「ORDINARY WORLD。」)
著者のライフワークとも言うべき引用詩の、この10年の展開を集成。詩とは何かという根源的な問いかけが、引用の隙間から吹き上げる。上下巻同時刊行! 装幀=中島浩
本体2800円+税
オンデマンド版(ペーパーバック)・200頁
ISBN978-4-7837-3510-6
2015年11月刊