詩の本の思潮社

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神田さよ『傾いた家』

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器はいつか壊れる


きょう扉を開けると
海だった
もう冷やすことはできない
(「アイスボックス」)


「東北の地で同じように立ちすくんだままの私がいる。被災地の現実に貼りついたまま傾いてしまったままの私が。傾いた家こそは今では記憶されてしまった私なのだ」(倉橋健一)。3.11以後のリアリティを全身で受けとめ、紡ぎあげた27篇。

本体2,400円+税
A5判上製・104頁
ISBN978-4-7837-3475-8
2015年6月刊

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望月遊馬『水辺に透きとおっていく』

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第26回歴程新鋭賞受賞!


わたしは心の錘に布をかけて
冬のレンズのむこうで眠りについている
うつくしい
うつくしい
(「写真のなかでクレイシュの子どもたちが溢れて」)


どこに、ことばはあるのだろう。どこに、詩はあるのだろう。どこに、
もう、音しか聞こえない、――終わりになるための/しずかな/音。
装画・装幀=白井ゆみ枝

本体2,000円+税
四六判並製・98頁
ISBN978-4-7837-3472-7
2015年5月刊

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福間健二『あと少しだけ』

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みんなをさがしに行こう。


いまが夜だからではなく
もう生きていないからでもなく
顔や平面への斜めの光と
結びつかないからでもなく
ぼくは夜だ。
(「未来」)


トモハル、彼女のストライキ、ご飯はできていない、みずうみ、きょうもぼくは転落して、あと少しだけ――「現代詩手帖」発表の力作6篇に、書き下ろし「未来」を加えて放つ、4年ぶりの新詩集。2011年以降の時間を刻む、福間健二の現在。装幀=清岡秀哉

本体2,000円+税
A5判変型並製・98頁
ISBN978-4-7837-3473-4
2015年6月刊

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川田絢音『雁の世』

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第23回萩原朔太郎賞受賞!



湧いてくる歩行
わたしの中でなにか変化するのが感じられるまで
(「路上」)


遠い地から届く、かすかな、たしかな声。前詩集から3年、「現代詩手帖」連載をへて、その姿をあかるませる、珠玉の18篇。

本体2,200円+税
A5判並製・82頁
ISBN978-4-7837-3465-9
2015年5月刊

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