詩の本の思潮社

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清眞人『大地と十字架――探偵Lのニーチェ調書』

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挑発するニーチェ論


ニーチェと渡り合うためには、彼の迷路性とのあいだに「類似性と内密な関連」を発見し得る自分の側の迷路性がなければならない。それが元手だ。相手の迷路を推理するための。そしてこの迷路性は個人的でもあれば歴史的でもあろう。
(「あとがき」)

自分自身の苦悩、自分自身を苦しめることにも、豊かな、あふれるばかりに豊かな快楽があるのだ(ニーチェ)――ニーチェに導かれて探偵Lはヨーロッパ精神の深淵を彷徨う。磔にされたイエスの孤独とは何か? 20世紀の廃墟を支えた暴力的欲望とは何か? 複層的語りが紡ぎだす挑戦的ニーチェ論!

本体3,200円+税
四六判上製・328頁
ISBN978-4-7837-1689-1
2013年9月刊

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高橋優子『漆黒の鳥』

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彼方の水音


限りなく微細なかたちを見せ、静かに散りしいてゆく痛みの片々。錆朱の、暗赤色の落葉を胸に受けながら、仄かな空の明るみを眼差に滲ませ、私の身体はひらかれてゆく。
(「秋の水辺」)

痛みと失語のなかから言葉をしずかに掬いとり、清らかな泉に注いでいく。木漏れ陽に照らされて水面がきらめくとき、そこから詩が少しずつ滴り落ちる、21篇の散文詩。

本体2,400円+税
A5判上製・104頁
ISBN978-4-7837-3376-8
2013年9月刊

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三角みづ紀『隣人のいない部屋』

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第22回萩原朔太郎賞受賞!


これ以上うつくしいものを
知ることはないから
悪事をはたらいた
(「墓の島へ」)

街のざわめきが、人の吐息が、旅の孤独が、コトバに凝固していく。スロヴェニアから、イタリア、ドイツへ――28日間の旅が刻む、28の詩と写真。全篇書き下ろしによる、待望の第5詩集。

本体2,200円+税
四六判並製・144頁
ISBN978-4-7837-3379-9
2013年9月刊

*重版出来!

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『新編 山之口貘全集 第1巻 詩篇』

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第1巻、刊行開始


歩き疲れては
夜空と陸との隙間にもぐり込んで寝たのである
草に埋もれて寝たのである
ところ構わず寝たのである
(「生活の柄」)

貧しい暮らしの中でつねに真の人間らしさを求め、書き続けた山之口貘。生前の詩集『思辨の苑』『山之口貘詩集』『定本 山之口貘詩集』3冊と、没後に刊行された『鮪に鰯』のほか、その後の研究によって発見された既刊詩集未収録詩篇を収録。全作品を詩と散文に分類、編年体で再構成する新編全集。全4巻。朗読CD付。装幀=毛利一枝

本体6,000円+税
A5判上製函入・576頁
ISBN978-4-7837-2363-9
2013年9月刊

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金堀則夫『畦放』

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第47回日本詩人クラブ賞受賞!


鉄のとけた
〈ゆ〉は自由に
土のカタに嵌って流れていく
真っ赤に熟された
鉄の湯
煮え立つ〈ゆ〉が
わたしのからだに入り込んでいく
(「ゆ」)

田畑とともに生き、土にまみれること。大阪・交野の地に深く根を下ろし、五感を働かせてきた詩人が、さらなる時空の高みへと詩語を放つ。錬成され、宙へとのびゆく28篇。

本体2,200円+税
A5判並製・98頁
ISBN978-4-7837-3380-5
2013年9月刊

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