詩の本の思潮社

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イベント情報

第31回萩原朔太郎賞贈呈式・記念イベント

2023年10月19日

受賞者=杉本真維子
受賞作品=詩集『皆神山』(思潮社)

◎日時:10月28日(土)13時30分~
◎会場:前橋文学館3階ホール
◎定員:70名(要申込、先着順)
◎ご参加希望の方は、前橋文学館(027-235-8011)までお電話でお申込みください(定員に達し次第、申し込み受付を終了します)。

*贈呈式13:30~14:00
選評 日和聡子選考委員
受賞者挨拶 杉本真維子

*受賞者記念講演14:10~14:40
「運命のひと 萩原朔太郎」

https://www.maebashibungakukan.jp/info/6247.html

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特別展「左川ちか 黒衣の明星」

2023年10月10日

日時:2023年11月18日(土)~2024年1月21日(日) 
会場:北海道立文学館 特別展示室

休館日:月曜日(ただし、2024年1月8日(月)をのぞく)
1月9日(火)、年末年始(2023年12月29日~2024年1月3日)
開館時間:9:30~17:00(入場は16:30まで)
観覧料:一般500(400)円、高大生250(200)円、中学生以下・65歳以上無料
問合:公益財団法人北海道文学館 〒064-0931 札幌市中央区中島公園1-4
tel.011-511-7655 fax.011-511-3266

北海道余市町生まれの詩人・左川ちか(さがわちか、1911~1936年)は本別町で幼少期を過ごし、小樽の高等女学校を卒業後、昭和初期に10代で上京。兄の友人で同郷の伊藤整らとともに、新しい詩の形を求めて翻訳や詩作を始めました。故郷の景色を詩想へと昇華しながら、J.ジョイスやV.ウルフなどの翻訳も時代に先駆けて行い、優れた言語感覚と独自の美学によって当時のモダニズム詩壇の最前線に立ちます。しかし道半ば、24歳で病没しました。本展では、近年、再評価の機運が高まる左川ちかの短くも鮮烈な生涯とその詩の世界を、北海道の風土と文芸、モダニズム詩壇の興隆、翻訳の時代、現代における再生といった視点で探ります。

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***

講演会「入門 左川ちか―その〈モダニズム〉の実相」 
11月12日(日)14:00~15:00
講師:髙橋秀明(詩人、公益財団法人北海道文学館理事) 
*要申込:10月26日(木)9:00から電話受付(先着順/定員50名)

ポエトリー・リーディング「左川ちかの詩朗読と室内楽」
11月23日(木・祝)14:00~15:30
朗読:柴田望、二条千河、SAYO(ラヴァスト演奏)
*要申込:11月9日(木)9:00から電話受付(先着順/定員50名)

講演と対談
11月26日(日)14:00~16:00

講演「左川ちかと同時代の女性詩人について」(60分)
講師:川村湊(文芸評論家)

対談「左川ちかの現代性」(60分) 
対談:川村湊、島田龍(文学研究者)
*要申込:11月10日(金)9:00から電話受付(先着順/定員50名)

対談「詩人・歌人からみた左川ちか」
12月9日(土)14:00~15:30
対談:文月悠光(詩人)、北山あさひ(歌人)
*要申込:11月24日(金)9:00から電話受付(先着順/定員50名)

講演会
「左川ちかと同時代の美術について(仮)」
2024年1月14日(日)14:00~15:00
講師:苫名直子(北海道立文学館副館長)
*要申込:12月26日(火)9:00から電話受付(先着順/定員50名)

上映会 左川ちかが感銘をうけたと記録が残る映画を上映。
『外人部隊』(ジャック・フェデー監督/1933年フランス作品/109分/DVD上映)
①11月29日(水)13:30~/②12月20日(水)13:30~/
③2024年1月7日(日)13:30~
*要申込:11月15日(水)9:00から電話受付(先着順/各回20名)

すべて北海道文学館講堂にて、無料

左川ちかトリビュートバイリンガル朗読会

2023年10月10日

日時:2023年11月24日(金)
18:00~20:00(開場17:30)
場所:美術 新彩堂
〒060-0003 札幌市中央区北3条西18丁目新田ビル1階
tel011-612-0041
出演:中村和恵、菊地利奈、唐作桂子、柴田望ほか
料金:2000円
申込:thinkpoesia@gmail.com
定員:15人(出演者含む)

昨年の『左川ちか全集』(島田龍編、書肆侃侃房)の刊行を発端に、今年3月には菊地利奈+キャロル・ヘイズ訳『対訳 左川ちか選詩集』(思潮社)、9月には『左川ちか詩集』(川崎賢子編、岩波文庫)と、これまで手に入りにくく、長く待ち望まれていた左川ちかの詩集の出版が相次いでいます。10月には『左川ちか モダニズム詩の明星』(川村湊・島田龍責任編集)はじめ、論集の刊行も予定されています。

11月18日(土)から始まる北海道文学館の「左川ちか 黒衣の明星」展に合わせ、8月11日(金)に東京で開催した『対訳 左川ちか選詩集』の刊行記念イベント「Chika Sagawa In Translation 左川ちかトリビュート 1911−」の北海道出張バージョンを開催いたします。8月にはご出演がかなわなかった、北海道にご縁のある中村和恵さんにも今回は、リアルでご登壇をお願いする予定です。

アボリジニ研究が専門でもある中村さんと、キャンベラに拠点を持ち、日本とオーストラリアの詩人の交流に力を入れている菊地利奈さんの対話も実現しそうです。どうぞお楽しみに。


百年後の夕べ - 音、声、そして匂い -

2023年10月10日

Evening Centennial Futurism – Sound, Voice and Smell –

日時|2023年10月14日[土]
17:30-20:00(開場17:15 延長あり)
会場|UNPLAN Kagurazaka
〒162-0808 東京都新宿区天神町23-1
https://unplan.jp/kagurazaka/access

http://geidai-ram.jp/ram2018wp/poetrycamp2023/

出演:
ボブ・ホールマン、ジョーダン・A.・Y.・スミス、
岡本啓、向坂くじら、カニエ・ナハ(司会)
小宮知久、Pabro Haiku、幸洋子

参加費:無料 定員:15名
予約:https://forms.gle/nxihRGGT1zjUjm1s8
問合:RAM Association事務局[geidairam@gmail.com]

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プロフィール

ボブ・ホールマン Bob Holman
1948年生まれ。ニューヨークのBowery Poetry Club創設者。これまで22冊の詩集を上梓し、マディソン・スクエア・ガーデンやロック・スタジアムから教会の地下室やエチオピアの蜂蜜酒バーまで、世界中で1,000回を超える公演を行っている。Nuyorican Poets Cafeの初代スラム・マスター、ディレクター、そして世界初のポエトリーレコードレーベルの創設者として、スポークンワードムーブメントの中心的役割を果たしてきた。また、国際公共テレビ賞を受賞したPBSのシリーズ『United States of Poetry』をはじめ、多くの映画のプロデューサー/監督/司会を務める。言語の喪失と再生についての映画『Language Matters with Bob Holman』は、バークレー映画祭の年間ドキュメンタリー賞を受賞した。

岡本啓 Okamoto Kei
1983年生まれ。20代後半になって詩にふれ、詩を書きはじめる。アメリカ、ワシントンDC滞在中に『現代詩手帖』へ投稿した詩で、2014年の現代詩手帖賞を受賞。帰国後、投稿詩をまとめた第1詩集『グラフィティ』を刊行し、第20回中原中也賞と第65回H氏賞をダブル受賞。2017年、東南アジアや国内の旅から生まれた第2詩集『絶景ノート』で第25回萩原朔太郎賞を受賞。2020年、活動の拠点があった京都、奈良での暮らしを下地に、石室をテーマとした第3詩集『ざわめきのなかわらいころげよ』を上梓。現在、東京在住。

ジョーダン・A. Y.・スミス Jordan A. Y. Smith
翻訳家、詩人、比較文学・文芸翻訳を教える准教授。2018年BBC Radio 4の詩作冒険番組に出演(2019年共著詩集『樹海詩集:森の入口』として、著作化をプロデュース)。他に米アイオワ大学で発表した共著チャップブック詩集『√IC: Redux』(共著者:カニエ・ナハ、永方佑樹)も。また、「Tokyo Poetry Journal」編集長として、日本のポエトリー世界の「今」を紹介する特集等を担当した他、翻訳者として吉増剛造、最果タヒ、古川日出男、三木悠莉、三角みづ紀、文月悠光などの英訳も行う。ポエトリー・スラム・ジャパン2017年準優勝、2018年全国大会ファイナリスト。UCLA、高麗大学、上智大学、早稲田大学などで教鞭を執った経験を持つ。

小宮知久 Komiya Chiku
1993年生まれ。作曲家。音楽のさまざまな規範(楽譜、作曲行為、聴取の方法など)を問い直すべく、現代のメディア環境と身体性を考察して新たな音楽を探究している。
近年では自身のメディアパフォーマンス作品《VOX-AUTOPOIESIS》シリーズをインスタレーションとして展示した個展「SEIRÊNES」を開催するなど、楽譜ベースの音楽作品から電子音響作品、メディアパフォーマンス、インスタレーションなど領域横断的に制作している。
東京藝術大学音楽学部作曲科卒業後、同大学院音楽研究科作曲専攻修了。

幸 洋子 Yuki Yoko
1987年、愛知県名古屋市生まれ、東京都在住。幼少期から絵を描くことやビデオカメラで遊ぶことが好きだったため、アニメーションに楽しさを見出し、日々感じたことをもとに、様々な画材や素材で作品を制作している。主な作品に、幼少期の曖昧で不思議な記憶をもとに制作した「黄色い気球とばんの先生」、横浜で出会ったおじさんとの一日を描いた「ズドラーストヴィチェ!」、現代美術家鴻池朋子原作の詩「風の語った昔話」をもとに制作した「夜になった雪のはなし」、ミュージシャン清水煩悩と共同制作したミュージックビデオ「シャラボンボン」、自身の絵日記からインスピレーションを受け制作した最新作「ミニミニポッケの大きな庭で」は第75回ロカルノ映画祭にてプレミア上映後、第40回サンダンス映画祭祭など国内外の映画祭にて公式セレクション。

Pablo Haiku
森飛友(Vo)、永田風薫(Gt)、足立新(Ba)で構成される3人組バンド。様々なカルチャーを通過した彼ら独自䛾ポップセンスとキャッチーなメロディーが特徴。過去の音楽ジャンルに対し、現代的なプロダクションを施すことで新たな可能性を生み出し続ける。2021年東京藝術大学でバンドを結成し、同年、デジタルディストリビューションサービスFRIENDSHIP.のオーディションに通過。また、日本のバンドとして唯一AWALとデジタルディストリビューション契約を結んでいる。現在は都内のライブハウスを中心に活動中。

向坂くじら Sakisaka Kujira
詩人。国語教室ことぱ舎(埼玉県桶川市)代表。Gt.クマガイユウヤとのユニット「Anti-Trench」にて詩と朗読を担当、TBSラジオ「アフター6ジャンクション」などに出演。2022年7月、第一詩集「とても小さな理解のための」刊行。1994年名古屋生まれ。

カニエ・ナハ Kanie Naha
2008年より「現代詩手帖」「ユリイカ」へ投稿を始め、10年「ユリイカの新人」、15年「エルスール財団新人賞〈現代詩部門〉」、16年詩集『用意された食卓』で第21回中原中也賞に選ばれる。朗読パフォーマンス、アーティストとのコラボレーション、同時代の詩人たちの手製詩集を制作するプロジェクト等、詩を軸に様々な活動を行っている。

***

 ボブ・ホールマンが来日する。すごいことが起きる、知らせを受けて、そうおもった。
 ボブ・ホールマンはアメリカ、ニューヨークの詩人。これまで22冊の詩集をだしていて、世界中で1000回以上パフォーマンスをしてきた。彼はニューヨークでのスラムポエトリーの震源地、Nuyorican Poets Cafeのディレクターをつとめ、彼自身、有名なスラムマスターだ。90年代にポエトリーリーディングが、スラムという新たな口語詩のジャンルとして出発する現場に立ち会い、重要な役割を果たした。
 そんな彼にぼくは今年6月に会った。南コーカサスの国ジョージアで。首都トビリシでひらかれた詩祭にぼくは招待されていった。そこにアメリカからの詩祭参加者としてボブさんがいた。
 ボブさんは声の詩人。そのパフォーマンスは楽しく、ひとときでひとを惹きつける。ユーモアに溢れていて、詩がつま先から髪の毛の先まで全身に染みこんでいる、そんな感じ。ただ、ボブさんが他の詩人のプログラムを見つめるときは、ノートをひらいて、ひっきりなしにペンを動かしていた。そう、ボブさんは書く詩人でもある。
 そんなボブさんの後ろの席でぼくもプログラムをみていた。ボブさんが着ている黒のTシャツのバックプリントに目がいった。Siberia Tour とある。シベリアツアーね。ロックバンドのツアーTかな。なになに、なんとかストック、1919。幾つもの地名と西暦、どういうこと。極寒のシベリアでツアーなんて、しかもロシア革命の混乱期に。架空のバンドTだろうか。
 あとあと正面からTシャツを見ると、そこには、ロシア未来派(フューチャーリスト)ツアーとあった。ボブさんに聞いた。そんな時期にロシア未来派はそんな辺鄙なところをツアーしたの。そうなんだ、ケイ、知ってるかい。未来派ツアーをリードしたダヴィド・ブルリュークを。彼は、ウクライナ出身の詩人で画家で、ロシア未来派の父と呼ばれている。ブルリュークは革命の混沌に追い立てられながら、マヤコフスキーなんかを連れて未来派ツアーをしたんだ、モスクワのほうから広大なシベリアを横切ってね。そしてどこへ行ったかわかるかい。それは日本、海を渡って日本で未来派やダダを伝えたんだよ。画家として伊豆大島に住んで、最後は、ニューヨークに落ち着いたんだ。
 未来派やダダイズムという芸術運動は、ほとんど同時代的に日本でもおこった。でもどうしてそんなことが可能だったのか、それまでぼくは疑問におもっていた。インターネットはもちろん、民間の飛行機さえない時代なのに。なるほど、そういうわけか。たった六日間のジョージアの滞在だったけど、ぼくはボブさんにたくさん教わった。
 ボブさんがこの秋、日本にくる。彼の敬愛する詩人、芭蕉の『奥の細道』の足跡をたどる。そしてブルリュークの住んだ伊豆大島にもいく。ボブさんに再会できるのがうれしい。ただそのときふとおもった、自分だけにとどめておくのはもったいない。日本にいるみなさんにもボブさんを伝えたらどうか。それで今回のイベントを考えはじめた。
 夜はポエトリーリーディングのライブ。もちろん、それは絶対。ボブさんはライブの人だから。それに加えて特別ななにかができないか。アーティストたちの活動をサポートするコ本やと、詩の出版社の思潮社に相談した。東京藝術大学のRAM Associationにバックアップしてもらえることになった。そしてメディアディレクターの和田信太郎さんと、こんなことを考えた。ボブさんにこの東京という時空間から詩を発見してもらうのはどうか。
 ロシア未来派の父であるブルリューク、ロシア未来派のツアーは、顔にペインティングを施し、市民を挑発して回り、パフォーマンスアートの起源となった。そして芭蕉、言葉の孤独のなかで宇宙全体を捕まえた『奥の細道』。どちらも新しい詩を発明した。そしてスラムポエトリーの父といってもいいボブさん。この三つの交わるツアーとライブを一日かけて東京で行う。例えば、東京での芭蕉の足跡をスタートとして。
 昼のツアーでは、その場にある物や人から刺激を受けて詩と音楽、アートを生みだす。そして夜のライブでは、観客のみなさんの前で、そのツアーで何がおこったか発表する。そしてみんなで朗読をする。詩を文字の上だけにとどめないイベント、未来派のように。
 旅人だけが見えるものがある。東京に慣れ親しんだわたしたちはスムーズにこの都市を行き来できる。でも暮らしが落ち着き日常化するとき、そこにあったはずの裸の風景はすでに見えない。目や耳、そんな五感は必要な情報だけを受け取り、ひろがる微細な変化や、土地がかもしだすノイズを遮断しているのだ。詩という言葉の力で、背景に退いてしまった東京の色や音、空気、土地の記憶をとりもどす。詩という太古からある概念の力で、裸の風景にふれなおす。詩人とアーティストというこの世に慣れぬ旅人たち、そんな人々が見慣れた東京を非日常へと導いていく。
 昼のツアーは詩人としてボブ・ホールマン、ジョーダン・スミス、岡本啓。アーティストとして小宮知久、Pablo Haiku、幸洋子。そして夜の朗読の部では、ゲストに向坂くじら、司会にカニエ・ナハを加えてさらに強力な布陣となる。そう、その日はボブさんと日本にすむ詩人やアーティストとのすこし贅沢なコラボレーションになるはずだ。なにが巻き起こるだろう。なにかをつくる。細道をふみわける芭蕉の視線と、極東日本へたどり着いたブルリュークの視線にヒントをもらって。まだいまは生まれていないなにかを、東京で、10月14日土曜日に。―――岡本啓


Bilingual Readings: Live from Iowa to Japan

2023年10月10日

日時:2023年10月14日(土)
10:00-13:00(日本時間)
会場:早稲田大学 34号館453教室

Part1 : 午前 10 :00- 11 :00
四元康祐、李琴峰、アイオワ大学の学生たち
(アイオワからのZoom中継)

Part 2: 11:00-13:00
管啓次郎
日本人学生詩人10名(早稲田大学にて)+英訳者(アイオワ大学から)
IWP 詩人9名(アイオワ大学から)+翻訳者(早稲田大学にて)

1.Aigerim Tazhi×法政学生翻訳者
2. Soonest Nathaniel × 青山学生翻訳者
3. Yashika Graham×青山学生翻訳者
4. Orit Gidali ×小磯洋光
5.Moon Bo Young x×吉川凪(朗読:Haruka Suzuki)
6. Tammy Lai-Ming×四元康祐
7. Ali Alshaali ×Miharu Yano
8. 李琴峰×ケンダル・ハイツマン
9. 四元康祐×Miharu Yano

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