第3回鮎川信夫賞が決定しました！
第3回鮎川信夫賞は、3月5日、日本出版クラブ会館で選考会が行われ、
〈詩集部門〉藤井貞和『春楡の木』（思潮社）
〈詩論集部門〉野村喜和夫『移動と律動と眩暈と』（書肆山田）、同『萩原朔太郎』（中央公論新社）
に決定しました。
「受賞のことば」「選評」など、詳細は「現代詩手帖」2012年4月号に掲載します。
賞の贈呈式は、2012年4月27日（金）午後6時30分より、ホテルグランドヒル市ヶ谷にて。第4回鮎川信夫賞は来年3月、第3回に引き続き〈1月1日から12月31日までに刊行された詩集、及び詩論集〉を対象に選考します。
●第3回鮎川信夫賞・概要
＊選考委員＝辻井喬、岡井隆、北川透、吉増剛造
＊部門＝〈詩集部門〉〈詩論集部門〉
＊賞金＝各50万円
＊主催＝鮎川信夫現代詩顕彰会
＊賞の対象となったのは、2011年1月1日から同年12月31日までに刊行された詩集、及び詩論集（ただし翻訳、再版、選集、外国語によるものは除く）のうち、公募と推薦のあった136冊。最終候補作品は下記〈詩集部門〉7冊〈詩論集部門〉6冊。
〈詩集部門〉
・高橋睦郎『何処へ』書肆山田
・藤井貞和『春楡の木』思潮社
・辺見庸『眼の海』毎日新聞社
・佐々木幹郎『明日』思潮社
・今井義行『時刻の、いのり』思潮社
・和合亮一『詩の礫』徳間書店
・手塚敦史『トンボ消息』ふらんす堂
〈詩論集部門〉
・高橋睦郎『詩心二千年 スサノヲから3・11へ』岩波書店
・野村喜和夫『移動と律動と眩暈と』書肆山田／同『萩原朔太郎』中央公論新社
・今福龍太『レヴィ＝ストロース 夜と音楽』みすず書房
・四元康祐『谷川俊太郎学 言葉vs沈黙』思潮社
・細見和之『ディアスポラを生きる詩人 金時鐘』岩波書店
●受賞者略歴
〈詩集部門〉
藤井貞和 ふじい・さだかず 1942年4月27日生
1972年、第1詩集『地名は地面へ帰れ』刊行。以後、詩集に『ことばのつえ、ことばのつえ』（歴程賞）、『神の子犬』（現代詩花椿賞、現代詩人賞）など。果敢な詩的実験で身体深くにひそむ「うた」の力を現代に蘇らせようとする。古典文学研究者としても大きな業績をもつ。
〈詩論集部門〉
野村喜和夫 のむら・きわお 1951年10月20日生
1987年、第1詩集『川萎え』刊行。以後、詩集に『特性のない陽のもとに』（歴程新鋭賞）『風の配分』（高見順賞）『ニューインスピレーション』（現代詩花椿賞）など多数。詩人、詩論家、翻訳家として軽やかなフットワークで現代詩の最先端を走る。最新詩集は『ヌードな日』。