詩の本の思潮社

ホーム編集部から > 現代詩文庫『続・白石かずこ詩集』新装重版出来!
編集部から

現代詩文庫『続・白石かずこ詩集』新装重版出来!

2024年10月02日

null


地球に漕ぎだす詩のユリシーズ

犬の方が ハピーである
なまじ 思想の帽子はなく
ユートピアなどという本は知らない
時たちの中で
いまも 男たちの精液に濡れ
ペニスのほむらにやかれながら
ラリッて 濡れつづけ
眠りから さめることのできない
弱い よい魂がある
(「聖なる淫者の季節」第七章)


「僕は白石さんの詩はとても好きですね。万葉の額田王の次だと思っている。その次が与謝野晶子だと思っているの。というぐらい白石さんの詩は好きだけれどもね、ほんとうは白石さんという人は、小説を書く人だと思う。」――深沢七郎

疾走すること、音楽すること、流動すること。即興演奏のような振幅を含んだ長篇詩の深い呼吸とリズム。H氏賞受賞『聖なる淫者の季節』全篇ほか、展開期の果敢な作品群を収める。
解説=飯島耕一 吉岡実 飯吉光夫

1650円(税込)
四六判並製・160頁
ISBN978-4-7837-0892-6
1994年9月第1刷 2024年9月第3刷

本のご購入はこちらから