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駱英詩集/竹内新訳『第九夜』

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野蛮な世紀へ


 オレは、ついに認めざるを得なくなった。オレは実は馬の変種或いは異形なのだ。
 二十一世紀という光り輝く時代、オレは突然、天からは離れ、地獄には隣接するところに身を置く、特異な種ということになった。
 物欲のグローバル化した時代の最前線で、オレは九夜という長さと形式で、自分の性的な遍歴および道徳的な苦境を釈明しないわけにはゆかなくなった。
(「前夜(馬篇)」)

「創作に臨むということは、地獄の恐怖を書き、煉獄の苦しみを書こうとすることである」(「後記」)。世界を疾駆する詩人が、闇夜の果てでつかみ取った魂の叫び――。異形の現代を討つべく、馬篇/猫篇で放たれる、圧倒的長詩。装幀=佐々木陽介+山田裕里

本体2,600円+税
四六判上製・242頁
ISBN978-4-7837-2760-6
2012年12月刊

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