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『現代詩文庫・中森美方詩集』

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40余年の詩的営為の結実


夕暮れの入江まで私と歩いてほしい
目を閉じると村の灯りがともり幻に落ちつき
こうやって生きて在ることに馴れるまで
水鳥のそばで潜んでいたい
(「入江まで」)

「この文庫を手にした多くの読者は、主体的にも客観的にも荒ぶる時代を生きた詩人の特異な来歴、清冽な抒情と批評性にみちた詩作品に目を見はるだろう」(平林敏彦)。70年代の『暗域』『首のない神』『朝の水』など初期詩集から、故郷熊野を背景に、独自の民俗学的思考を反映させた叙事詩集の傑作『ある消息』『荒ぶれ鎮まれわが熊野』『仙蔵の海』、そして近作の『魂の日』『薄月の光』『たかはらの蝶』に至る、珠玉の作品群と奥深い詩的思考の変遷をたどる待望の選集。解説=北川透、神山睦美、寺田操。

本体1,165円+税
四六判並製・160頁
ISBN978-4-7837-0976-3
2012年12月刊

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