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辻井喬『死について』

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もう美しく死ぬことはできない


そう遠くないうちに僕も入るその空間には
雲が流れているだろうか。
緑が滴って澄んだ水に映っているか
(「別れの研究」)

「今度はじめて、自分はどう死ぬべきかを考える立場に立って書いていることに気付いた」(あとがき)。病院のベッドに横たわる詩人の前を繃帯を捲いた死者たちが通り過ぎていく――この滅びゆく国で死者たちはどこに向かうのか。死と対峙して描ききった渾身の長篇連作詩! 装画=宇佐美圭司、装幀=中島浩

本体2,800円+税
菊判上製・94頁
ISBN978-4-7837-3308-9
2012年7月刊

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