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『嵯峨信之全詩集』

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全7詩集ほか完全収録!


おまえはどんな遠くよりも遠く
どんな近いところよりもさらに近い
そこは死の直下で
また生の真ん中だ
(『時刻表』より)

「嵯峨氏の詩の主題は、処女詩集『愛と死の数え唄』以来一貫して変はらず、《愛》と《死》にかかはるメタフィジックである。(…)直接この主題に正面切つて挑むためには、並はづれた造形力が絶対に不可欠なのである」(入沢康夫)、「日本のいわゆる近代詩・現代詩、伝統の詩歌ともさっぱりと切れた、いずれとも地続きでないひとつの島に、たった一本立っているポプラの木のように、その詩は静かに風にそよいでいる」(新川和江)。雑誌「詩学」によって詩を支えるかたわら、生の根源的なテーマを限りなく追いこんで自らの詩を彫築した詩人の全貌。『愛と死の数え唄』『魂の中の死』『時刻表』『開かれる日、閉ざされる日』『土地の名~人間の名』『OB抒情歌』『小詩無辺』の詩集全7冊をはじめ、単行本未収録詩篇、未発表詩篇を完全収録。丹念な調査に基づく作品解題、青土社版「自己〈半〉年譜」を増補した詳細な年譜を付す。別刷資料24頁=那珂太郎、入沢康夫、吉野弘、新川和江、井川博年、以倉紘平、小柳玲子、池井昌樹

本体8,600円+税(税込)
A5判上製・クロス装・函入・口絵4頁・全656頁
ISBN978-4-7837-2358-5
2012年4月刊 品切れ