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柴田友理『子取りの産声』

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(――もう嫌だよ)


小さな箱に 入るだけの霧を入れましょう

では次に装飾をしてみましょう
筆にたっぷりの水を含ませて
霧に色を垂らすのです


「前世へ、未生以前へ、未練がましく、ときに呪詛の言葉を吐き出しながら激しく遡ってゆくかのようなこの詩集の魅惑的なカオスの中で、柴田さんもいまそのような空白、恐怖の源泉と向き合っているのだろう」(吉田文憲)。「陥没夜」「流刑地にて」「醒め遣らぬ、」「ある狂人の日記」「子取りの産声」、生の転生と飛翔をイメージ豊かに描く第1詩集。装幀=二月空


【著者から】

誰かに「だぁれ?」と聞くように  自分に「だぁれ?」と聞いて  耳を澄ましてみたら こんな詩集が出来ました。
上からなのか 下からなのか それとも右や左からなのか  それはわかりません。 声は今でも聞こえてきます。  ほら

子ぉ取ろ 子取ろ
どの子を取ろか
あの子を子取ろ

(  取るなら取ってみろ  )

子ぉ取ろ 子取ろ

本体2,200円+税
A5判上製・94頁
ISBN978-4-7837-3273-0
2011年10月刊

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