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渡辺玄英『破れた世界と啼くカナリア』

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(声、聞こえる?


(失踪したあとの繃帯(の白
薄いカミソリ刃に指をすべらせて
いまは壊れたほうがいいから
ぼくらわたしらは壊れて(いる
(「ガラスの破片」より)


すべての断定を宙づりにしながら、何一つ確かなことのない「セカイ」を描く。『火曜日になったら戦争に行く』『けるけるとケータイが鳴く』に続く、世界への切実なる疑問符。

本体2,200円+税
四六判並製・94頁
ISBN978-4-7837-3267-9
2011年10月刊

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