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江夏名枝『海は近い』

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第2回萩原朔太郎記念とをるもう賞受賞!


くちびるの声がくちびるを濡らし、青はまた鮮やかになる。
波打ち際に辿りついて。

波打ち際に辿りついて、ここに現れるのは、あらゆる心の複製である。
(「海は近い 1」より)

「明かしえないことがあり、語りえないことはある。しかし、そのすべてでもって、世界はわたしを抱擁し、見方を変えるならば、連続したもの、ある統一体(ユニティ)であることを、この詩集は、静かに物語っているのではないだろうか」(城戸朱理)。「たおやかな構成にくわえて、メタファの過剰を避けた適度な意味性の採用、果実を思わせる弾力性もともなった言葉センス、さらに全体的に大きなウェーブを描いたところなど、本年度屈指の新生詩集であることは間違いない」(倉橋健一)。在るままの問いのかたちが世界を静かにめくりゆく、鮮烈な第1詩集。

本体2,200円+税
A5判変型並製・96頁
ISBN978-4-7837-3251-8
2011年8月刊 品切