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三井葉子『灯色醗酵』

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ことばと二人連れ


ことばは消えることができる
わたしはなにを消したのだろう
とぶように逃げて行く時 に立ちはだかって
失うものを
あずけたのではないか
ことばに (「夕凪」より)

「彼女の姿勢を支えているのは、ある不思議な無欲である。この無欲は、何かを拒み、何かを否定することによって成立するものではない。進んでものにとらわれることによってものを奥底に向かって突き抜けたとき生まれ出るものだ。三井さんの詩には、そういう無欲そのものを核とすることによってはじめて可能であるような、欲求や欲情がしみとおっていながらまことに自由なことばの動きが見られるのである」(粟津則雄・栞)。〈永遠〉に橋を懸ける、熟達の新詩集。装画=西脇順三郎

本体2,500円+税
菊判上製・98頁
ISBN978-4-7837-3239-6
2011年7月刊

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