炎がゆらめいて告げる 闇があるから炎が見えるのか 炎があるから闇が見えるのか やれやれ ことばってやつは 噛みしめるほどわからなくなる (「焚火」) ときに撒かれ、また出会い、そうしてほまれ高い騎士物語の本は焼き捨てられた――。手だれの詩人は騎士と従者の一行を追って、しなやかな機知を縦横に織りなす。幻出する絶妙の異景。挿画=藤富保男。
本体2,200円+税 A5判上製・98頁 ISBN978-4-7837-3236-5 2011年7月刊