進藤ひろこ『からだの森のわかれみち』

もどれない
もどれない
いけない いけない
そっちはいけない
そのみちいったら もどれない
(「からだの森のわかれみち」)
言葉は、身体は、もっと自由になれる。
『森がたり』から5年ぶりの新詩集。写真=著者
前詩集で森の詩人として存在証明を果たした著者は、さらに歩をすすめる。
「耳の小舟」を曳き、そこに「ことばの子供たち」を乗せ、揺らぎは揺らぎのままに、記憶と現在の交錯のなかを、もはや森さえも抜けて生そのものの奥処へと。――野村喜和夫
身体の隘路でひっそりたたずむ、未生の記憶たち。
時が満ちると言葉の小舟に揺られ、光る音にさそわれて、柔らかな息を溶かしていく。点は果てになり、宇宙は片隅になる。――ヤリタミサコ
2530円(税込)
四六判上製・96頁
ISBN978-4-7837-4612-6
2025年6月刊