私は飛んで火に入る夏の虫のように再び溶鉱炉に入り中国から携えてきた涙を用いて北半球の緑青をきれいに洗い落とす(「闇夜にきらめくバラ」)詩は風に飛ぶ柳の綿、一片の雪、一面の白い葦。世界を驚かすものではない。―――現代中国のただなかで、自分自身のために詩を書き継ぐ。魂を飛翔させる思惟の流れ。2010年代の作品を収める、進行形の翻訳詩集。
2640円(税込)四六判並製・224頁ISBN978-4-7837-2797-22024年10月刊