黙契の旅
ヴォルガを下る船
停泊する夜半
カーテンからのぞくと
たちこめる霧
(「濃霧」)
「前略。悲しくて美しいヴォルガの舟歌になりましたね。今は亡き人を訪ねる旅、再び面影の自然と、声のことばで語らい、夫々慎ましい抒情詩がいつしか叙事詩になったような。アフマートワやパステルナークの、あの愛しい呼びかけが聞こえてくるようです」(工藤正廣)。いつかヴォルガへ。17年の時をへて、アフマートワの詩に導かれ、タシケントでの約束を果たす黙契の旅。装幀=山元伸子
2750円(税込)
A5判上製・112頁
ISBN978-4-7837-4544-0
2023年10月刊
