先導は きらびやかな袈裟すがた 祖父の野辺の旗ゆく ほそい 行列 おんぼを務めるひとが 待つ むらの火葬場へ (「柿ひと枝」) 「土くれ 手くれ 陽が暮れて 心にくれる いい野菜 たなごころなんて もってのほか 野菜 ひとくち」(川上明日夫)。たんねんな畑仕事のかたわら、自然への注視のなかから、うつくしい言葉がたちあがる。『野あざみの栞』から3年ぶりの新詩集。装画=森雅代
2640円(税込)A5判上製・88頁ISBN978-4-7837-4543-32023年10月刊