めずらしく混んでいた昼下がりの箕面線あいていた隅の優先席に腰を下ろすと向かいにひっそりと双体の道祖神が座っていた(「昼下がりの幸福について」)いつもの電車が、街角が、不意に見慣れぬ場所に変わるとき――。非日常の空隙を、ポエジーの瞬間をとらえた21篇。装幀=中島浩
2750円(税込)A5判上製・118頁ISBN978-4-7837-4547-12023年10月刊