鼻をつまんだ高校生が 朝の交差点を駆けてくる 道の途中でいなくなって 不登校になる (「不登校」) 「そうわたしは/記憶についてしか扱えない下手くそなセラピストだ/ひとふたりさんにん/数が増えるほど記憶が破滅的になる」(「雪山」)。忘れられた隔たり、奪われた空気。わたしが消えた――。見当識をなくした時代に捧ぐ、変幻自在な〈距離の治療〉。好評重版!カバー写真=中野泰輔
2530円(税込)A5判変型並製・112頁ISBN978-4-7837-4540-22023年7月刊