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石田瑞穂『流雪孤詩』

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灰雪の通信


主語も
ノイズキャンセル
されて
雪の光と無音
のほかには
だれもいない
(「流雪孤詩」)


「フラクタル蝶は/どうしてかは/わからないが自我の/独房をとびまわり/いっしょに翔んでゆこう/と翅で合図する/誘われる〝だれか〟も/厳冬の蛹になろうと努める」。風雪に鎖された部屋のなか、単独者は白銀の宙空へと己をスパークさせる。精神の鼓動に耳を研ぎすます、魂の長篇詩!写真=砺波周平、装幀=奥定泰之

2750円(税込)
A5判変型上製・144頁
ISBN978-4-7837-4513-6
2022年10月刊

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