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岸田裕史『水のなかの蛍光体』

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青いゆらめき


冷たい風がこの村の
緻密に組み上げられた極性配列を崩してくれる
もうこの村に思い残すことはなにもない
(「夜にゆすられ」)

「戦後詩とはひと味もふた味もちがう回路での意味の回復を担っているともいえる。まぎれもなく今日の現代詩に新風を送り込む一冊といっていいだろう」(倉橋健一)。「テクニカルタームと抒情的な文体が相まって、えもいわれぬフェティッシュな詩語の興奮を高めていく。(…)ぜひ作者のたくらみを存分に楽しんでいただきたい」(田中庸介)。有機と無機の物質がゆらぎ、混じり合うなか、崩壊を予感する。未知の世界へと向かう詩32篇。

本体2400円+税
A5判上製・112頁
ISBN978-4-7837-3739-1
2020年11月刊

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