詩の妄想
なぜ詩を書かなくなったのかと
人に聞かれることもあるが
破壊したい衝動が
破滅を願う気持ちが
嘔吐のようにこみあげてくる
(「十二月田」)
「妄念の薄闇をきわだたせる暗黒の口がより身近に迫り、彼のことばはその日を生きるための護符として強度を増している」(井坂洋子)
『虎のワッペン』『さるやんまだ』(H氏賞)『心のタカヒク』、一時期の中断をへて刊行された『新しい浮子 古い浮子』(丸山豊現代詩賞)を全篇収録。“さるやん”の詩的冒険の軌跡。
解説=中本道代、柿沼徹、久谷雉
本体1500円+税
四六判並製・160頁
ISBN978-4-7837-1023-3
2019年11月刊
