荒ぶる季節の唄
誰もあなたに気づかなかったのだろうかわたしの見知らぬあなたでもただの気配だけでもなく蒸気だけでもなくラピスラズリの藍色と黄金の散乱だけでもなくとおいとおいきらきらまたたく散光星雲のイータカリーナ星雲だけでもなく触れることのできる
洞
(「陽炎」)
幻の野の夢へ、果てなき雪原をさまよい、隘路から隘路へ、漆黒の迷宮をくだってゆく——。冥府の臍にほとばしる、熱い吐息を聞け! 『まばゆいばかりの』から9年、待望の最新詩集。装幀=佐野裕哉
本体2600円+税
A5判上製・128頁
ISBN978-4-7837-3683-7
2019年10月刊
