台湾現代詩人シリーズ⑯
ぼくの花とぼくの葉は
やはり羞じない防波堤で、密航を試みるどのきみも
(神秘の唇で強くぼくをしゃぶったきみ、きみ、きみだよ)
若者も壮年もすでに老いた者も
幸福の感覚はすごく痛くて
ぼくは夢の中の果樹園で純真に膨張をつづける
(「果物」)
アダルトな夢?あるいは失われた楽園の遺物?公衆トイレ、ジム、弾丸ブリーフ……夢の中で言語は膨張し、抒情と精液が噴水のように溢れ出す。90年代半ばに慧星のようにウェブにあらわれた特異な詩人の到達点、待望の完訳。
本体2300円+税
四六判並製・176頁
ISBN978-4-7837-2784-2
2018年10月刊
