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渡辺めぐみ『内在地』

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生と死のあわいで


人の尊厳の豪奢なサクリファイスのために泣いたりなどしない
棒立ちの時よ
ためらいがちな単数として
わたしも 恐らく あなたも
死を見張った
ただ ただ 地平の彼方に拘泥する
死を見張った


「分りやすい言葉と、その流れのなかに重い実存が潜んでいる。そこでは、哀しみの旋律、いつまでも血を流し続ける、自分と分ち難い他者への共感が低い静かな声で語られている。この詩集は時代を逆光で照し出す光源である。これを読むと、詩はここから出発しなければならなかったのだという原点に気付かされる」(辻井喬)。生の痛みに真向かう第3詩集。

本体2,600円+税
菊判上製・144頁
ISBN978-4-7837-3193-1
2010年7月刊

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