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小笠原茂介『雪灯籠』


白き薄明の幻想歌


やがて朝子の体が燃えはじめる
大空の冷気が
透きとおる白衣に通っているのか
いつまでも白い冷たい蠟燭のように燃えている
(「白蠟燭」)


揺らめく炎が照らしだすのは、風がまじる雪か、不在のあわいに微笑む〈朝子〉の白い腕か――。生と死が融けあう冷たい火影が、夢幻の相聞の世界へと誘う第10詩集。

本体2,800円+税
A5判上製・134 頁
ISBN978-4-7837-3489-5
2015年8月刊

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