煎りつけるような蝉の声に溺れながら わたしは生の塊となって じりじりと宙づりになっている (「盛夏」) 世界の傷をひきうける研ぎ澄まされた生理感覚。皮膚に焼き付いたネガが、いま、詩と歌になって立ちあがる――。16年ぶりの第2詩集。
本体2,000円+税 A5判並製・86頁 ISBN978-4-7837-3450-5 2014年10月刊