木曜日の右側から 希薄な猿が手を伸ばしている 罅の入った火炎を 或いは金色の翼を 掴み取ろうとするかのように (「黄泉」) 「もう躊躇はいらない、不安はいらない。繰り返すが、この野村龍詩集『Stock Book』の全体、あるいは任意のページを指さして、これが詩です、といえばいいのである」(野村喜和夫)。滴り落ちた花の指紋、頁に永遠に留められた55の美しい言葉の羽根。
本体2,400円+税 A5判並製・130頁 ISBN978-4-7837-3430-7 2014年8月刊