林芙美子/野田敦子編『ピッサンリ』

生誕110年、刊行成る!
生誕110年、刊行成る!
あゝ何でもかんでも吐鳴り返へせ
机の上に汚れた足をつゝたてゝ
詩とは何ぞや!と吐鳴りかへせ
机の上でひねくつた今のお芙美さんの詩を
ワツハワツハ嘲笑してやるがいゝ
(「狂人になる仕度」)
「林芙美子の未刊作品をまとめて読み、詩に魅せられた人生の寂寥と矜持に胸を打たれた」(平林敏彦)。全集等未収録作品を気鋭の研究家が熱情を傾けて発掘。投稿詩から急逝直前までの詩92篇とエッセー、童話を集成する。生前2冊の詩集を刊行し、『放浪記』以後は小説家に転じたと一般に考えられてきた林芙美子が、生涯詩人であったことを証す画期的労作!
本体2,600円+税
四六判上製・312頁
ISBN978-4-7837-3354-6
2013年10月刊