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田中清光『夕暮れの地球から』

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見えるものから見えないものへ


宇宙 そこにあるものにとって
猛烈な逆説をひめている
真言さえ 疑われねばならぬ
太陽がどんな色彩をくれようと
ゴッホは走ったぜ
若冲は描きつづけたぜ
(「失楽園のスケルツォ」)

「おのれがゆっくりと「無」に向かうなかで、何を見、どのようなことばの表現が可能なのか」(後記)。東京大空襲体験にはじまる遥かな途次、生死の認識を根源に見つめてきた詩人が、精神を揺すぶる激震のなかで表現を厳しく問い直す。大震災後の作品群を収める新詩集。装幀=髙林昭太

本体2,600円+税
菊判上製・98頁
ISBN978-4-7837-3370-6
2013年10月刊

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