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草野早苗『祝祭明け』

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第19回日本詩歌句随筆評論大賞 詩部門土曜美術社賞受賞!


訪う者と私は
光の構造と命の長さについて
遠い鐘の音のようなかすかな声で
話し続ける
(「訪う者」)


過去と未来をさまよう心の旅路で、記憶や街角にゆらめく存在たち。生と死のとけあう祝祭明けは、聖なる大気が降りてくる。第3詩集。

2640円(税込)
A5判並製・112頁
ISBN978-4-7837-4510-5
2022年9月刊

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『まるで魔法のように ポーラ・ミーハン選詩集』大野光子・栩木伸明・山田久美子・河口和子・河合利江編訳

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声を届ける


もし最初は言葉が見つからなければ
メロディーを口ずさんでみて。
やがて言葉もでてくるはず
おまじないや祈りのように
言葉はもうあなたの中にある。
(「傷ついた子ども」)


「わたしはこの小道を知っている 目ではなく魔法の力で。」(「泉」)。家族、土地、歴史、フェミニズム……強い意志で他者の声を織り込んだ、やわらかく豊かな言葉は、変幻自在に、現実から夢、あらゆる場所に降り注ぐ。現代アイルランド詩を代表する詩人の、初の邦訳詩集。装画=著者、装幀=井原靖章

ポーラ・ミーハン 詩人・劇作家
1955年ダブリンの下町に生まれ育つ。トリニティ・カレッジ・ダブリンを卒業したのち、東ワシントン大学創作科でゲーリー・スナイダーに師事。1991年、第3詩集『冬の刻印を受けた男』がアイリッシュ・タイムズ主催の文学賞の最終選考に残り、広く知られるようになった。以後、数々の文学賞を受賞。戯曲やラジオドラマの脚本を発表するなど、活動は多岐に渡っている。90年代以降の作品はアイルランド社会の女性の地位向上と軌を一にするものも多く、国内で大きな支持と反響を呼んだ。1996年にはアイルランド芸術家協会会員に選出され、2013年から2016年までアイルランド詩学教授を務めた。現在ではその作品が12ヶ国語に翻訳されるなど、国内外で高い評価を得ている。

2860円(税込)
四六判上製・256頁
ISBN978-4-7837-2792-7
2022年9月刊

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近藤洋太『69 ロッキュウ』

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長篇叙事詩


ボクはカイ 十八歳
自分が誰だか分からない不安のなかにいた
(「エリザベス」)


1969年-2022年、二つの「大きな物語」の狭間で――。個々の「微細な物語」を抱える若者と、全共闘運動に身を投じた青年の魂が交差し、時代を照射する。渾身の長篇叙事詩。装幀=佐々木陽介

3080円(税込)
A5判上製・176頁
ISBN978-4-7837-4509-9
2022年9月刊

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