詩の本の思潮社

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現代詩文庫『続続・荒川洋治詩集』


現代詩作家の挑戦


小枝の落ちた敵地は
濁るばかりだ
話にならない一角
魅力も特徴も性格もない一角で 位置につく
(「北山十八間戸」)


「荒川さんの詩(言葉)はどれも素晴らしい(今回も、いつも)。(…)難しい言葉ではないのに、そこには、そうではない何か大切なものの「気配」があって、それに気づいている自分が、ちょっとはマシな人間に思えてくる、とか。全部の詩(言葉)がそうだ。全部ね。ほんとにありえないことなんだけど」(高橋源一郎)
『一時間の犬』から、『渡世』『空中の茱萸』『心理』をへて、鮎川信夫賞受賞『北山十八間戸』まで。詩の形をした文学作品へ、アルチザンの未踏の軌跡を収める。
解説=辻原登、福間健二、蜂飼耳、森本孝徳

本体1500円+税
四六判並製・160頁
ISBN978-4-7837-1020-2
2019年6月刊

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ジャン=ミシェル・モルポワ/綱島寿秀訳『見えないものを集める蜜蜂』

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生の輝きを求めて


わたしは沈黙をしるす終身書記だ
(「詩的霊感について」)


終りなき書くことの地平へ、感動と思索のたゆみない変奏とともに、詩人は紙の上に無限を刻みつけていく。モルポワ独自の抒情精神を内包した、珠玉の散文集! 装幀=田中勲

本体2500円+税
A5判並製・178頁
ISBN978-4-7837-2786-6
2019年5月刊

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石田瑞穂『Asian Dream』


詩とJAZZの対話


スラングの発音が一発の銃声の重みをおびる国がある
(「Afro Blue」)


1990年夏、アメリカ西海岸の都市オークランドへ「少年」は単身で渡る。湾岸戦争下の国にギターキッドをとどめたのは、熱いジャズと移民たちの友愛だった――。世界の不協和音を刻みこむ22篇。装幀=奥定泰之

本体2400円+税
A5判変型上製・106頁
ISBN978-4-7837-3654-7
2019年5月刊

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渡辺玄英『星の(半減期』

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滅びの青い光


影のない街で逃げつづけるぼくらわたしらは
(いつも一人で
橋のない川の向こうに街灯りを見つめている
(「胡桃(くるみのとき」)


未来は死んだ、セカイが反転する――。漂流していく時間のかけらと、組み替えられていくぼくらのすべて。8年ぶり、待望の新詩集。装幀=中島浩

本体2400円+税
A5判上製・128頁
ISBN978-4-7837-3653-0
2019年4月刊

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