死者たちのみつづけた夢の虚ろにとまっておびただしい数の空蝉が点りつづけている(「空蝉」) 「俳句の歴史はいくつかの秀れた季語を残した。いつの頃からか、それら一語一語の内包する世界を、俳句ではなく、詩空間として構築したいという強い思いに捉えられた」(あとがき)。自由詩と俳句のはざまで詩語の一閃に賭けてきた死と再生の詩人高岡修が、季語を自由詩のなかに蘇らせる! 装画=北郷萌祥
本体2,400円+税 A5判上製・96頁 ISBN978-4-7837-3314-0 2012年8月刊