星隆雄『像年』

オレマがれ
オレマがれ
人さらいのような人
ばかりなら
わたしが書いた人は
人にはならない
(「葡萄紀」)
「見ている(が見ている/わたしは/あまりに顔に/なろうとして/ふたつの幻が/見つめ合う/それは噓でも/本当でもない/奇妙な感じに/髪がのびている」(「カンブリア」)。切断し、逆再生せよ、空のひび割れになるまで――。わたしたちを優しく祟る、17篇の詩。装幀=中島浩
〇同じ著者によって
『オブジェクト』
2530円(税込)
A5判並製・104頁
ISBN978-4-7837-4613-3
2025年5月刊