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彦坂美喜子『子実体日記 だれのすみかでもない』 


日本語の 尽きない問い


無性生殖ばかりのわれら
    何世代も同じ菌糸体を養い育てています。が、
だろだっでにだなならと毎日変態くりかえし
            くりかえし高等菌類ゆめ見る明日
(「胞子を飛ばす」)


「短歌のリズムを遠い反響のように意識し、時に活用しながら、その切断と連続性の線上から、とてつもなく逸脱する母胎として、〈子実体〉という、摩訶不思議なことばの自働繁殖機を発見してしまった」(北川透)、「そのラジカリズムに畏怖をすら感じざるをえない。今はその混沌をこそ凝視すべきであろう。心ある読み手にどう受けとめられていくか。固唾を飲んで見守るばかりだ」(倉橋健一)。アナーキーでどこまでも逸脱していく異質な声たち。詩と歌の解体/生成へ、詩形をめぐる新たな挑戦、30篇。装幀=髙林昭太

本体2600円+税
A5判上製・128頁
ISBN978-4-7837-3624-0
2019年2月刊

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