四元康祐『詩人たちよ!』

ダンテ、ゲーテから中原中也、伊藤比呂美まで
ダンテ、ゲーテから中原中也、伊藤比呂美まで
自分が最後に回帰するのは、国土でも言語でもなく、この無言の海の中心でしかありえない。だが一方、こうも思う。生きている限り、ひとは表層的な言語を発し続けるしかないのだと。それが人間の業であり、同時に倫理的な務めでもあるのだと。そして詩人とは、自らの内部に、無言の海とロゴスの地表とを併せ持ち、そのふたつを往還する存在ではなかったか。(「非分節深層地獄の叛乱」)
本体2,600円+税
四六判並製・322頁
ISBN978-4-7837-1698-3
2015年4月刊