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吉田文憲『生誕』

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第44回高見順賞受賞!


夜明けの光に白み 降る声 頭上を通りすぎる生きものの影
声をあげると 窓から明るさが吹きこんできた
(「呼びかけるもの」)

「今回の連作は(…)時間が一巡りしてきて違う場所に顕れたこのモチーフの、自分にとっての大きさを語っているのかもしれない」。『移動する夜』から15年あまりを経て、新たに書き継がれた表題連作をふくむ、7年ぶりの新詩集。空白へと近づく文字のふるえが、問いと呼びかけの止めどなき転回が、いまここの境域を踏み越えていく。装幀=一色織花

本体2,600円+税
A5判上製・105頁
ISBN978-4-7837-3381-2
2013年10月刊 品切