詩の本の思潮社

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現代詩文庫『続続・高橋睦郎詩集』

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垂涎の選詩集


私の名は 死を喰らう者
新しい不幸の香を 鋭く嗅ぎつける者
喪の家にいちはやく駈けつけ 死肉を貪り
望まれず 甲高い嘆きの声を挙げる者
(「私の名は」)


「だが、その詩はあまりにも思いがけなくて、時に怖ろしい。「浄め塩」、捨てちゃうのか。思い込んでいた世界が殺される。新しい光を見せられる。新鮮すぎる毒の輝き」(穂村弘)。自由詩と定型詩の両岸を橋渡す無二の詩人が、成熟期の35年にわたる詩業を精選。目、生、旅、讃、悼、倣の6章に編む。最新詩集までを収めた、高橋睦郎エッセンス! 解説=田原

本体1,300円+税
四六判並製・162頁
ISBN978-4-7837-0987-9
2015年1月刊

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岸田将幸『亀裂のオントロギー』

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第6回鮎川信夫賞受賞!


人の声は到底、人の耳に堪えぬから、言葉を封殺する
漏れぬよう、真っ白な思考を思い出す
思い出せ
(「白い文法」)



書き継ぐ絶対的な意志として――。詩人=割け目の実存を確かめ、その基底を刻みすすんだ、全開の作品群。第40回高見順賞の『〈孤絶-角〉』以来、5年ぶりの新詩集。

本体2,400円+税
A5変判上製・88頁
ISBN978-4-7837-3462-8
2014年12月刊

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唐捐/及川茜訳『誰かが家から吐きすてられた』

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台湾現代詩人シリーズ⑮


涙目 彼女 臉書
監視 近況 動態

(「宅男詩抄」)



「無駄なこと」を意味する筆名を背負い、とめどなく繰り出される言葉たち。ウェブ上の言語と中国の古典詩詞のハイブリッドが、アジアの新たな抒情を生みだす――現代の混沌を身体に宿しながら発動する台湾現代詩の最先端。

本体2,500円+税
四六判並製・222頁
ISBN978-4-7837-2769-9
2014年12月刊

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夏宇/池上貞子編訳『時間は水銀のごとく地に落ちる』

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台湾現代詩人シリーズ⑭


あなたの影にかるく塩をふり
漬けものにして
風にさらす

(「あまい復讐」)



1984年に最初の詩集が刊行されると、瞬く間にその詩人の言葉が街にあふれた。日常生活を繊細に捉える言語感覚と、自らそれを破壊しようとする実験精神――中国語圏で圧倒的な人気を誇るカリスマ女性詩人、初の邦訳選詩集。

本体2,500円+税
四六判並製・208頁
ISBN978-4-7837-2768-2
2014年12月刊