2020年3月28日発売 現代詩手帖2020年4月号
【特集】中国現代詩を読む
◎アンソロジー 中国現代詩最前線 竹内新、浅見洋二、徳弘康代編訳
于堅 深夜、雲南の遠い片隅で/わたしはカラスが空で何をしているのか知らない/速度/今夜、暴風雨がやってくる
翟永明 静安荘(抄)/ふるさと
西川 海子の為に作る/戒律
臧棣 蝙蝠簡史/人の境遇簡史
閻志 問題/今日(24:00)
路也 電波塔/一睡
黄梵 筆/繁体字と簡体字
梅爾 スポンジの重さ/エラブガ
余幼幼 相殺/完璧な女
蔡英明 私たちは死に向かって知恵を切望する(抄)
◎論考・エッセイ
田原 二十一世紀と中国現代詩
張清華 中国詩歌、この二十年 徳間佳信訳
浅見洋二 「避言」と「秘密」 中国の詩をつらぬくもの
山田亮太 すばやく、ゆっくりと動くもの 西川「悪たれジジイ」に寄せて
◎特集作品
阮文略+四元康祐 対詩 羅塞塔(ロゼッタ)
◎巻頭詩
多和田葉子 国分寺駅三番線午前六時二十四分
◎受賞第一作
佐々木幹郎 死の勝利 第1回大岡信賞受賞第一作
江代 充 新来のように 第50回高見順賞受賞第一作
◎小詩集
建畠 晢 待ちねぇ、ポエティック 四連十四行詩の試み
◎連載詩
吉増剛造 〝いし、の、皺、イ(〝それ〟のアイヌ語、・・・・・)を、縫い、・・・・・!〟 VOIX/声
松浦寿輝 人外詩篇 4
藤原安紀子 みはらせるものの記 ツクノママ、とおい非においての短詩文
◎作品
中上哲夫 雨の日は 他一篇
坂多瑩子 配る
彦坂美喜子 ゆれる水
長田典子 呼び合う
月村 香 ひとみというアパートらしき界
◎連続討議
稲川方人+菊井崇史+中尾太一 時代の回収に抗って 現代詩季評
◎連載評論
北川 透 《灰暗の森》を通る道 表層と深層の二重性――吉本隆明、最後の詩の場所
◎クリティーク
岡本小百合 ガレージへ 吉増剛造×空間現代
◎レクイエム
井川博年 「ハニカミ」と、「さみしさ」と、 追悼・暮尾淳
◎書評
管 啓次郎 対抗文化が生んだ最良の詩集――山尾三省『新版 びろう葉帽子の下で』
鈴木一平 震災と戦争の狭間で――萩原恭次郎『断片1926-1932』
中塚鞠子 長い長い下り坂――三井喬子『山野さやさや』
北爪満喜 危機を見つめつつ進む言葉の生命力――多和田葉子『まだ未来』
尾関 忍 子供の目で見る世界――作田教子『胞衣』
藤本哲明 逆光の背中、順光の手――岸田将幸『詩の地面 詩の空』
◎連載
田口哲也 「アメリカ現代詩」のラストマン・スタンディング――ヴァレリー・オイスターヌ いま、世界で[アメリカ]
水下暢也 無題2――グスタボ・フォンタン『樹』、赤坂太輔『フレームの外へ 現代映画のメディア批判』 散文を映像に
時里二郎 誰かの記憶を書いている わたしが詩を書くとき
樋口 塊 普通・橿原神宮前行き――佐藤勇介『夕末文章』 詩集偏愛図書館
早﨑主機 小畠貞一『詩集 初餐四十四』 戦前期の詩書を読む
外山一機 既定の未来へ――ケン・リュウ『もののあはれ』 俳句の静脈
◎月評
福田拓也 詩的エクリチュールの滑走 詩書月評
中島悦子 永遠の魂 詩誌月評
◎新人作品
4月の作品
◎新人選評
野木京子 譚詩の新しい感触
阿部嘉昭 正体不明のものの恐ろしさ
定価1430円(本体1300円)
次号2020年5月号は、特集「これから読む清岡卓行」を予定しています。どうぞお楽しみに。