現代詩文庫『福間健二詩集』新装重版出来!
2023年08月04日
書くこと、読むこと、生きること
書くこと、読むこと、生きること
きみはえびの姿勢のままで
だれかと入れかわり、またもとに戻り
そのたびにきみのからだはいい匂いがする
いい気持ちだけど、さびしいよ
青い闇なのに
だれも青いことに気づかない
(「急にたどりついてしまう」)
「福間健二は同時代の路頭を生きる熱情と感傷を繊細かつ自然な呼吸法によって表現している。詩のありかを確実に、きょうという日の側面に固定するかにみえながら、詩の自然さそのものを灯明に、未来とのはなれがたい思いとも、つなげてみせる」(荒川洋治)。ひとりで書いているのではない。ざわめきのなかで、いまを生きながら突きぬけていく、ことばの速度。『急にたどりついてしまう』全篇をはじめ、四半世紀の詩業を収める。
解説=瀬尾育生、鈴木志郎康、新井豊美
1650円(税込)
四六判並製・160頁
ISBN978-4-7837-0925-1
1999年3月第1刷 2023年7月第2刷