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第10回鮎川信夫賞が決定しました!

2019年03月04日

第10回鮎川信夫賞は、3月4日、ホテルグランドヒル市ヶ谷で選考会が行われ、

*中尾太一『ナウシカアの花の色と、〇七年の風の束』書肆子午線
*四方田犬彦『詩の約束』作品社

に決定しました。
「受賞のことば」「選考経過」など、詳細は「現代詩手帖」2019年4月号に掲載します。
賞の贈呈式は、2019年4月26日(金)午後6時30分より、アルカディア市ヶ谷にて。

◎第10回鮎川信夫賞・概要
*選考委員=北川透、吉増剛造
*賞金=50万円(各25万円)
*主催=鮎川信夫現代詩顕彰会
*賞の対象となったのは、2018年1月1日から同年12月31日までに刊行された詩集、及び詩論集(ただし翻訳、再版、選集、外国語によるものは除く)のうち、公募と推薦のあった105冊。第1次選考をへて下記10冊が最終候補作品となりました。
小池昌代『赤牛と質量』(思潮社)
大木潤子『私の知らない歌』(思潮社)
和合亮一『QQQ』(思潮社)
中尾太一『ナウシカアの花の色と、〇七年の風の束』(書肆子午線)
菊井崇史『ゆきはての月日をわかつ伝書臨』(書肆子午線)
友理『雨の巨人』(響文社)

安藤元雄『『悪の華』を読む』(水声社)
三浦雅士『孤独の発明 または言語の政治学』(講談社)
四方田犬彦『詩の約束』(作品社)
添田馨『クリティカル=ライン――詩論・批評・超=批評』(思潮社)

◎受賞者略歴
・中尾太一 なかお・たいち 1978年生
2006年、思潮社50周年記念現代詩新人賞を受賞し、翌年第1詩集『数式に物語を代入しながら何も言わなくなったFに、掲げる詩集』刊行。以後、詩集に『御世の戦示の木の下で』、『a note of faithア・ノート・オブ・フェイス』がある。今日のエレジーを指し示す。
・四方田犬彦 よもた・いぬひこ 1953年生
文学、映画、漫画など広範にわたる領域で執筆活動を展開。『月島物語』(斎藤緑雨文学賞)、『映画史への招待』(サントリー学芸賞)、『モロッコ流謫』(伊藤整文学賞)、『ルイス・ブニュエル』(芸術選奨文部科学大臣賞)など著書多数。詩集に『人生の乞食』『わが煉獄』などがある。

◎これまでの受賞作
〈詩集〉
第1回 谷川俊太郎『トロムソコラージュ』
第2回 井坂洋子『嵐の前』、朝吹亮二『まばゆいばかりの』
第3回 藤井貞和『春楡の木』
第4回 四元康祐『日本語の虜囚』
第5回 松浦寿輝『afterward』
第6回 岸田将幸『亀裂のオントロギー』
第7回 蜂飼耳『顔をあらう水』
第8回 荒川洋治『北山十八間戸』、伊藤浩子『未知への逸脱のために』
第9回 暁方ミセイ『魔法の丘』
〈詩論集〉
第1回 稲川方人・瀬尾育生『詩的間伐――対話2002-2009』
第2回 神山睦美『小林秀雄の戦争』
第3回 野村喜和夫『移動と律動と眩暈と』『萩原朔太郎』
第4回 坪井秀人『性が語る――二〇世紀日本文学の性と身体』
第5回 高橋睦郎『和音羅読――詩人が読むラテン文学』
第6回 阿部嘉昭『換喩詩学』
第7回 山内功一郎『マイケル・パーマー――オルタナティヴなヴィジョンを求めて』
第9回 宗近真一郎『リップヴァンウィンクルの詩学』
〈特別賞〉
第1回 『粟津則雄著作集』全7巻