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編集部から

現代詩文庫『新川和江詩集』新装重版出来!

2024年12月10日

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初期の代表詩篇を網羅

わたしを束ねないで
あらせいとうの花のように
白い葱のように
束ねないでください わたしは稲穂
秋 大地が胸を焦がす
見渡すかぎりの金色の稲穂
(「わたしを束ねないで」)


彼女の詩に、みたところ謎はないのに、ことさらに私たちが謎解きをしいられるのは、生そのものの謎へ、彼女の詩が直截にふれているからである。――石原吉郎

新川さんの作品に対して私たちが感じるのは、作品の宇宙における新川さんのみごとな私のなさで、新川さんのどの作品も、その下に付された新川和江の署名はまったく不必要で、作品は作者との湿っぽい関係などなく、そこにあった。――高橋睦郎

「わたしを束ねないで」をはじめ、「比喩でなく」「ふゆのさくら」「土へのオード13」などの代表作、初期詩篇を多数収録。自伝「始発駅まで」も収録。初期の早熟な達成を伝える。解説=石原吉郎、高橋睦郎

1650円(税込)
四六判並製・160頁
ISBN978-4-7837-0763-9
1975年10月第1刷 2024年12月第13刷

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